STUDIO UGOKI

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デジタルハリウッドを見学!
CGを学ぶ生徒さんの「今」を大竹先生と対談!


UGOKIのメンバーはCGの仕事を始めて10~18年になります。
ずいぶん続けてきたな、と思うと同時に
今CG業界を目指している学生さん達は、業界にどんなイメージを持っていて
何を目指して学んでいるのか知りたい!と思いました。

そこで『ROBBER'S COMPANY』にアニメーターとして参加してくれている
デジタルハリウッド講師の大竹祐次さんに、直接お話を聞いてきましたよ!





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大竹祐次

1979年生まれ、東京都出身。
ひとしきり遊びまわった後、思い立ったようにCGの道に。
CG1年生時に高尾さんの下でアニメーションやぺヤングの味を学ぶ。
2013年からフリーランスCGアニメーターとして活動。
アニメーターがより自由に活動できる環境を模索中。




まずは授業を見学させていただきご挨拶。
生徒さん達28名にアンケートをお願いしました。
その集計結果を見ながら大竹先生と高尾が話をしました!
18年前と今の感覚の違いやいかに。。?



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アンケート結果はこちら




はじめに

高尾「今日はヨロシクお願します。
今CG業界を目指している人たちはどんな風に思ってて
その現場にいる大竹君はどう感じているのかを
聞かせてもらおうと思います。」


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目指す職種

高尾「まず注目したのはここですね、目指す職種。
これは僕らが学生の時ってどの専門アーティストになるとか全くわからずに
とにかくCGやるんだって思っていたけど
今は情報もあるし、職種について分かってきてるのかな?」

大竹「僕もまだ専門とかわからなかった世代ですけど
当時に比べると情報は増えてきているし
その中でスペシャリストの人たちが
表に出てきていると思うので、その影響もあるんじゃないかと。
例えば専門分野に特化した会社もでき始めているし、モデリングだけとか。
詳しくはわからないけど、こうなれるんだっていうのが
見えている人は増えてる気がしますね。」

高尾「そういうニーズがあるからそこに向かって
やってみようって人が増えてるってことだね。
あと、昔は結構個人作家を目指していた人もいたけど、そういう人は少ないの?」

大竹「最近はいないですね。多分この個人作家って言ってるタイプの人は
どちらかというと海外志向のひとたちですね。
堤さんみたいな道を歩めたらベストっていう。」

高尾「あぁなるほど。CGを始めたきっかけが『Dam keeper』の人がいたね」

大竹「あと最近の質問で毎年増えてきてるのが年収の話と正社員かどうか。
本当に、すごく増えましたね。
ひとつの職業として考えている人が増えてるって意味では
間口は広くなってるのかなと思うんですけど
独自性とか野心みたいなのを抱えてって人はちょっと減ってるのかな。」

高尾「海外、年収、正社員…そうすると今日の僕達なんて
なんなんすか?みたいな感じだね(笑)」

大竹「もう、なんか尖がり過ぎてて、多分。」

高尾「ちょっとわかんないです。みたいな(笑)大丈夫かな。」


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大竹「一応事前の話の中で、日本で高尾さん達のような活動をする人はいない
くらいの感じで伝えてはいるんですよ。
これをきっかけにちょっとでも響いてくれるといいんですけどね。」

高尾「でも先生、その感覚わかりません。って感じだよねきっと…」

大竹「僕らの世代はフリーランスっていうとカッコよかったんですよ。
だけど多分、最近の生徒さん達がフリーランスって聞いたら
どっちかっていうとフワフワしてて、フリーターみたいな
同列のイメージを持たれかねないですよね。」

高尾「ゆくゆくは学校を出たての人とも関われたらいいなと思ってたけど
これはなかなか大変だね。どうしよう…大竹君
なんかしめっぽくなっちゃった(笑)」




CGを始めたきっかけ・好きな作品

高尾「アンケートに挙がった好きな作品を見ると
今も昔もそれほど変わってない印象だね。」

大竹「作品が新しくなっただけで、みんな通過点は一緒ですよね。」

高尾「みんなFF好きだし、ピクサー好きだし、映画好きだし。
デジハリに入ってくる人達って、やっぱりハイクオリティなものが
好きな人が多いのかな?」

大竹「そうですね、ほぼ多数です。」


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高尾「きっかけとか、好きな作品を見ていると要は海外のものじゃない?
ゲームだけはFFとか、日本のメジャーなタイトルが入ってるけど
映像の方はほとんどは海外の作品なんだよね。
それを見てちょっと残念に思うけど…どうなの?」


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大竹「こればっかりはしょうがないですね、たぶん。
自分もこの時代でCGをやってない人間だったら
目に留まるのは海外の作品になっちゃうんでしょうね。
こっちを見ようってなりますよね。」

高尾「そうだよね。 いやーこういう結果を改めて見ると
僕らはこれまで何をしてたんだろう?みたいなところもあるよね。」

大竹「あんなにヒーヒー言いながら(笑)」

高尾「ゲームはFFを軸にありそうだけど、
作り手を目指す人が憧れる、日本のCGアニメーションや
映像作品ってないんですかね?」

大竹「同じベクトルを目指したら一日の長がある海外に並ぶのは
やっぱり難しいんじゃないですかね。
日本のゲームがこれだけ根強いのはやっぱりファミコンが
先に出てるっていうのがあると思いますし。」

高尾「ドラえもんとか入りそうだけど、やっぱり厳しいのかなぁ。」

大竹「一般の人たちの意見を聞いたら、たぶんドラえもんも入るんじゃないですか。
ただ結構これは入る時点のきっかけなんですよ。
学校でやってく中でいろんな情報共有とかしはじめて
こういうのがあるんだって、だんだん趣向がかわっていくんですよね。」

高尾「そうだね、きっかけだもんね。」

大竹「でもなんとかしたいですね。 頑張って
ここにラバーズカンパニーって入るように(笑)」

高尾「来年か再来年の大竹先生のクラスに、ラバーズカンパニーを見てって人が
1人くらいいないかなぁ(笑)」

大竹「いや、そうしましょう。是非そうなるようにしましょうよ。」

高尾「ね、そうあってほしいな。」



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デジタルハリウッド関係者の方々、生徒の皆様
この度は取材にご協力いただきどうもありがとうございました!





2016.6.14