STUDIO UGOKI

STUDIO UGOKI

EVENTS
Eテレで活躍するクリエイター
南家真紀子さんのアニメーション上映会に
行って来ました!


6月中旬に吉祥寺のギャラリーでアニメーション作家さん
3名によるセッション上映会が行われました。


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作家の1人、南家真紀子さんは
UGOKIのメンバーも勤めていたポリゴン・ピクチュアズで
同時期に働き、苦楽を共にした友人です。
南家さんは3児の子育てを経て、
アニメーション作品『Good Night』を発表されたのですが、
その経緯や今の心境についてもお話を聞いてみました。
UGOKIにとっても興味深い内容でしたので、
今回はそのお話をお届けしたいと思います!




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作品を作る切っ掛け


UGOKI「まずはお疲れ様でした。」

南家「ありがとうございます。恐縮です。」


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UGOKI「南家さんはこれまで『いないいないばあっ!』など
アニメーションの仕事をやられてきた分けですが、
今回どうして自分の作品を作ってみようと思ったのですか?」

南家「メインのテーマとサブのテーマが2つあるとしたら、
メインの方は子ども向けのアニメーションの仕事を
よくやっていた経験と、自分にも子どもがいるという
環境の影響もあって、子どもにとっていいものを
考えるようになったことです。テレビやネットなど
世の中にいろんなアニメーションが流れている中で、
本当に子どもに見せたいものを選ぼうとすると意外と難しくて、
教育的にいい影響が与えられたらいいなとか、
なかなか結構厳しい目で見るようになって…
自分だったら何が作れるだろうって思ったのが第1歩かな。
子どもに見せたいもの、見て欲しいものって何だろう?
っていうところからスタートして、世の中に無いもので、
私だったらこういう提案をするよってことを考えていた感じです。」


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南家「サブテーマとしては、フリーランスになって
右も左も分からない状態で『いないいないばあっ!』という
コーナーの仕事をいただけて本当に光栄だと思っているんです。
『いないいないばあっ!』でやっていることはターゲットに合わせた
とてもよくできたコーナーだと思うんですけど、 でも一方で、
私はストーリーを作りたかったりとか、キャラクターを動かしたいとか、
今回作った『Good Night』みたいにアクションをやりたいとか、
自分がやったらこんな風にできるのになぁと思ってることを
なかなか直接仕事で発揮するチャンスを待つのは難しい。
他の番組とかもっと年齢層が高いターゲット層のものとか
そういうところの人に何かアピールできるものがあればなぁ
という側面がサブとしてありました。始まりから終わりがある
ストーリーをちゃんと作ってみたいというところで
ある程度長さはしょうがないと思ってて、カット割りなど
やりたいことを入れた結果、作品は6分22秒になりました。」





製作体制を整えるために


UGOKI「いつぐらから作ろうと考えてましたか?
また文化庁の助成を受けて作品を制作されたとのことですが、
その点についても教えてもらえますか?」

南家「ちゃんとやんなきゃなと思ったのが1年半くらい前ですね。
フリーランスを始めたときから、ちょこちょこシナリオとか
プロットを考えていたときに仕事をしていくなかで
アニメーション作家の城井文さんに出合いました。
城井さんが文化庁の助成を受けて1本作品を作るという話を聞いて
そとのきに初めて何かお手伝いできればということで、
城井さんの『Babysitter』の彩色のパートを何カットか引き受けました。
それで文化庁の助成金の話も聞いて、
自主制作はハードルが高いなと思ってたんだけれども、
助成を切っ掛けに現実的にチャレンジできるかもと思ってやりはじめました。」


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UGOKI「助成を受けるための規定は厳しかったですか?」

南家「細かな規定はwebを見れば載っているんだけれども、
作品の意図とか、社会的にどういう効果をもたらすのか、
やっぱり国が助成する作品だから方向性的に間違ったものを
選べないということが多分あるんだと思うんだけれど、
どういう波及効果を狙っているのかということを
文章で提出しなければいけなかったですね。」

UGOKI「それは大変そう…」

南家「そう、結構大変で(笑)」

UGOKI「でも、誰でも応募できるんですよね?
それで審査に受かって作れたってことは凄いと思う。」

南家「だた個人ではダメで、団体として申請をしなければいけなくて
団体の口座や証明が必要でした。
私はもちろん個人だったから、城井さんからアドバイスもいただいて、
まずはプロデューサーを探そうということで。
これも子どもの友達から繋がったんですけど、
実写映画のプロデューサーをやられている方がいて
その方に相談するところから始まりました。
その方と私で製作委員会を立ち上げて
そこで申請書とか作っていたのが1年くらい前のことですね。」





作画のチャレンジ


UGOKI「では実際に制作されたアニメーションについても
聞いてみたいんですけど、今回やりたかったアクションの作画を
思いっきりやってみてどうでしたか?」

南家「作画はもう勉強になりました(笑)
もう本当になんか、ポリゴンで今までチームでいろんなものを作ってきて
なんだろうな…もうエンジンの大きさの違いを感じて、
あたしのエンジンちっさみたいな(笑)」

全員「(笑)」


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南家「馬力少なッ見たいな(笑)
単純に6分間作るのにこの馬力はちょっともう本当に厳しい…
エンジンの小ささを本当に感じて。
その分もちろん自由に作れるんだけれども、
あたしのスキルも万能な訳ではなくて、やっぱりできるところと
できないところの差は凄く自分でも自覚しているから、
そういう凸凹したスキルをみんなで埋め合う
チーム制作の強さは偉大だなと感じつつ
それをやろうと思っても勝てないから、私は私でできるところをやって
なるべくいいところが出ればというつもりで制作しました。」

UGOKI「なるほど~UGOKIとしてもよく分かります。」

南家「私、80年代のロボットアニメとか好きなのね。
でも子ども向けのアニメーションをやってるとか、
会社に勤めてたときは女性だからってこともあってか、
まさか私が仮面ライダーやウルトラマンが好きとか
誰も私にそんな話題を振ってくれない訳で…
でも私は凄いケレン味のあるバショーンという爆発も思いっきりやりたい。
今の私で、子ども向けで、その中にちょっと入れた規模のものを
やってみたかった。子ども達もロボットものとかも好きだし、
私だったらどういう風に表現するかなぁみたいなところで、
なるべく真似するっていうよりは自分の方に引き寄せて
できればというところでした。」


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UGOKI「何か見て参考にしたりは?」

南家「しました。やっぱり爆発物のエフェクトとか。
ロケットがバシューンと飛んでその後に残った煙が
フッと掃けるのはメーヴェです。」

UGOKI「メーヴェの煙を参考に、なるほど。」

南家「メーヴェが飛び立った後、煙がどうやって
消えるのかなぁっていうのをコマで見て、おぉ~見たいな(笑)」

UGOKI「勉強、勉強みたいな。」

南家「ひたすらコマで見て、常に勉強(笑)」

UGOKI「webにアップしてある南家さんの作品を見てみると、
今回の『Good Night』はこれまでと少しテイストが違うというか、
しっかり動かそうっていう印象を受けたから、
やっぱりそこは挑戦したかったってことなんだね。」

南家「いや~ただのチャレンジなんだけれども。
でも本当にやりたいことはストーリー、アクション、なるべく長編、
カット割り、演出も工夫したいって思ってるんだよね。」





子どもとアニメーション


UGOKI「ここまで話を聞いてきて、やはり子どもの存在が
とても影響しているように感じました。
制作と子育ての両立で工夫した点はありますか?」

南家「あぁ~それはよく社会で問題になっていることと
私の家で起きていることも一緒だから、
なるべく夫と対等に相談してお互いに仕事をしている訳だし、
分担し合ってというところはもう本当に話し合い。」

UGOKI「やっぱり協力が…両立しながらの作品作りって
凄い大変なんじゃないかと思って。」

南家「基本的には業務時間っていう発想で自主制作もしているから
その時間内で調整してやってます。」


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UGOKI「では最後に、仕事の方は今後も続けていかれると思うんですけど、
作家活動として何か考えていることはありますか?」

南家「いやぁ~そもそも作家っていう肩書きがよく分からないというか…
今回も便宜上アニメーション作家と言っているけれども、
私基本的には何でも屋さんだと思っているので。
今だにポリゴン・ピクチュアズからは背景の仕事をお受けし、
ディレクションだけの仕事をお受けし、ときにイメージボードを
描いてくれと言われれば描いています(笑)
基本的には何でもお受けしたいという気持ちでやっていますが、
もしチャンスがあれば子どもにいいものを、
子どもにとっていい影響があるものを考えて
次の作品に活かしていければと思っています。」





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南家真紀子

1976年生まれ、三重県出身。
武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。
株式会社ポリゴン・ピクチュアズを経て
現在フリーランスとしてアニメーション、
ディレクション、デザインなど幅広く活動中。





南家真紀子さんのインタビューはいかがでしたでしょうか。
今回発表された『Good Night』ですが、また別の上映会などで
見れる機会があるかもしれません。
その時は是非チェックしていただければと思います!

今回快く取材を受けていただいた南家さん、
リベストギャラリー創のスタッフの皆さま、
本当にありがとうございました!






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 2018.7.25